管理番号 | 中古 :33694078232 | メーカー | ボー | 発売日 | 2025/02/07 07:28 | 型番 | Z4837777625 | ||
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ルイスのナパ・カベが1位に選ばれたワイン・スペクテイター誌2016年度年間TOP100。同ランキングにて、見事#3…【世界三位】に選ばれたワインこそがボー・フレールでした。’13年をご案内させて頂いた際に、「もしかしたら’14年は年間TOP100に選ばれるかもですね。」とは書いたものの、まさか上位三傑に入るとは予想外でした…。英国が選んだ、全米No.1ピノ生産者。
2015年より採点方法を20点満点から100点方式に改めた英・デキャンター誌。以前、ご存知ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ(以下DRC)’13年、’14年ヴィンテージの評価が発表されました。
・DRC ロマネ・コンティ 14年 【DC97点】
・DRC ラ・ターシュ 14年 【DC97点】
・DRC ロマネ・サンヴィヴァン 14年 【DC96点】
・DRC リシュブール 13年 【DC94点】
・DRC エシェゾー 13年 【DC93点】
・DRC グラン・エシェゾー 13年 【DC93点】
翌週、今度は一級処のプレステージ・シャンパーニュでのレイティングが発表されました。以下は上位陣の面子です。
・ルイ・ロデレール・クリスタル 06年 【DC97点】
・テタンジェ・コント・ド・シャンパーニュ 06年 【DC97点】
・サロン 02年 【DC97点】
・ドン・リュイナール ブラン・ド・ブラン 93年 【DC97点】
・クリュッグ クロ・デュ・メニル 03年 【DC97点】
・クリュッグ クロ・ダンボネ 00年 【DC98点】
ここらへんの評価で、おおよそのデキャンター誌の最高評点の塩梅がお解かり頂けたのではないかと思いますが、そんな100点法変更後のデキャンター誌にて、2015年9月、初の【DC98点】米国産ピノ・ノワールが誕生。それもまた 『ボー・フレール』 でした(’11年にて)。従来の米国産最高評価は96点であり、98点とは前述のように "DRCをも越える評価"。当時の米国産の98点到達ワインはボー・フレールを含めて三本しか存在しませんでした。残りはカリンの日本未輸入キュヴェ’94年、シュレイダーのオールド・スパーキー’12年です。オールド・スパーキー’12年とは【RP100点】獲得ボトル。一方ボー・フレールはロバート・パーカーが出資し、共同オーナーの一人に名を連ね、そして彼の義弟がオーナー兼醸造家(右下画像左側)であることから、公正を期すため氏の主宰であるワイン・アドヴォケイト誌には一切掲載されませんでした。2017年に仏アンリオ社に売却されたことからWA誌の評価対象となり、ピノは’16年より初掲載。で、いきなりの【RP96点】(Extraordinary)到達にて話題となりました。スペクテイター誌では、予てから「紛れも無いベスト・オレゴン・ピノの一つ」と賞賛され、同誌掲載の歴代オレゴン・ピノの史上第二位に名を連ねています。当ピノは6年連続で【WS95点】が確定。このようなオレ・ピノは 『イヴニング・ランド』 くらいなもの。
ボー・フレール(Beaux Freres)
「ボー・フレール」とは仏語で「義理の弟」の意味。その名の通り、ボー・フレールは1986年に、ロバート・パーカー、その妻ジャッキー、そして彼女の実弟(つまりパーカーの義弟)であるマイケル・エッツェルの三名により設立されました。醸造家を務めるのはマイケル・エッツェル(Michael G. Etzel)。所在はウィラメット・ヴァレーの北部、2005年に認証された、オレゴン最小AVAの一つ、リボン・リッジ(チュヘイラム・マウンテンAVA内の小区画)。ヴァケーションでこの地を訪れたマイケルは、売りに出されていた養豚場を見つけ、検討した後に購入を決め、義理の兄であるロバート・パーカーに出資を申し入れました。マイケルは植樹を行いながら『ポンジー』に四年間勤め、1990年に自らの畑で初の収穫を終えます。ところが自ら仕込むに足る十分な量が確保できなかったことから、この年は葡萄をケン・ライトとディック・ポンジーに売却。翌’91年に仕込んだ50ケースほどのピノで1994年にデビュー。その処女作からWS92点と高き品質を認められていました。
2016年にはスペクテイター年間TOP100にて世界NO.1ピノに選出。翌2017年に仏アンリオ社に売却されましたが、チーム編成はさほど変わっていません。現在はエッツェルが社長を、息子のエッツェルJr.がワインメーカーを務めています。
最初に購入した自社畑(『ボー・フレール・ヴィンヤード』)は30エーカーほどで、南東・南西方向を向いたきつめの斜面にあります。ウィラケンジー土壌と呼ばれる、細かく裂けた砂石を含む水捌けの良い堆積土壌で、その内の植樹されているのは22エーカーのみ。2002年よりビオディナミへのアプローチを開始しています。Wine Spectator (2019.7) より 【WS95点】
「Combines structure with verve, offering richly expressive raspberry, violet and orange peel flavors that take on polish and complexity toward well-buffed tannins. Drink now through 2028.」ボー・フレールでは何れのクラスにおいてもブルゴーニュを模範とし、用いる果実は樹間を狭くして収量を極力制限。自然酵母中心で発酵させ、新樽比率は高く、酸化防止の亜硫酸添加は最低限にして仕込みを行っています。米国産ピノの凝縮した果実味と、ブルゴーニュの洗練された味わいを併せ持ち、更に熟成させることにより生まれる複雑な香り、味わいの変化を前提に長熟型ピノをリリースするためです。中でも上位キュヴェのアッパー・テラスに負けず劣らぬクオリティを誇るピノがこちらの 『ザ・ボー・フレール・ヴィンヤード』。事実、’11年のアッパー・テラスのデキャンター誌評価は96点と、逆転していたものです。洗練されたタンニンとバランスのとれた酸、そして滑らかな口当たりに力強い果実と長い余韻。従来からリボン・リッジ最高のピノとされる珠玉作ですが、英国からは遂に「全米最高のピノ」の誉れも手中に収めました。オレゴンから最高の逸品を選抜するなら…最有力候補。
ジェームス・サックリング96ポイント
ワインスペクテイター誌95ポイント
ヴィノス(VINOUS)94-95ポイント