〜世界が注目〜
『もし貴方がまだ味わったことが
ないのであれば…』
輸入元資料より抜粋
先代まで大手ネゴシアンへの桶売りとフランス国内市場中心の販売であった事から国際的には殆ど知られていないフラジェ・エシェゾー村のドメーヌ。
6つの特級畑を含むコート・ド・ニュイ各村に所有する9haの畑はそれぞれ優れた立地条件で高樹齢。2010年より修業を終え実家ドメーヌに戻ったトマ・コラド氏が栽培醸造の指揮を取り始めてからドメーヌ元詰めを増やして一気に才能を開花させ、国際市場でブレークを果たす。
同世代の親友であるドメーヌ・シルヴァン・カティアールの当主セバスチャン・カティアール氏の下で切磋琢磨しながら一緒に働いていた影響もあり、カティアール同様に畑仕事に最注力しており、各テロワールが透けて見える程のピュアさと緻密さ、躍動感を持つスタイル。
《ワイン・アドヴォケイト誌234号》にてニール・マーティン氏は2016年ヴィンテージに対して『スタイル的にはミュニュレ・ジブール、あるいは隣人であるエマニュエル・ルジェを思わせる。あふれんばかりの水晶のような赤い果実と緊張感、絹のような滑らかさと背筋がゾクゾクする程の緊張感がある。』と述べている。
他ジャンシス・ロビンソン、ジャスパー・モリス、アントニオ・ガローニなどが注目しており高い評価を与えている。長く覚えづらいドメーヌ名から、各メディアではいつしか頭文字を取ってDRCならぬ、CLFと呼ばれるようになっている。
ヴィノス誌 2019年1月掲載記事(著者:ニール・マーティン)コカール・ロワゾン・フルーロは、2016年に偶然巡りあえた生産者であり、私にとっては全く予期せぬ出来事だった。ワインは、それまでにも何度かテイスティングしたことはあったが、昨年ジリ―にある彼らのドメーヌを訪れてトマ・コラドと会って以来、完全に心を奪われてしまった。ブルゴーニュで新しい作り手を見出そうとすることは、近年ますます困難になりつつある。ましてやある程度の数量を生産しているグラン・クリュの生産者に関しては言うまでもない。読者の中には、コカール・ロワゾン・フルーロの昔のワインの品質が軒並みであり、最も好立地にある自社畑から収穫されたブドウはネゴシアンに売却されていたことを覚えている人がいるかもしれないが、今のコカール・ロワゾン・フルーロは、ドルーアン・ラローズやクロード・デュガ、アメリー・ベルトーなど新しい世代の作り手たちによって新たに書き換えられたクラシックなブルゴーニュの代表格の1つと言える。更にコマーシャル・ディレクターを務めるクレール・フルーロの手腕により、一躍トップ生産者の仲間入りを果たした。今から12ヶ月前、ロワゾン・フルーロの2015ヴィンテージを『バーグフェスト』のブラインドテイスティングで試飲した際も実に偉大なポテンシャルを見て取ることが出来たのを覚えている。それ故に、2016ヴィンテージがどのような仕上がりとなっているのか知りたくてたまらなかった。
コカール・ロワゾン・フルーロの2017ヴィンテージは、傑出した2016ヴィンテージに追随するに相応しい有力なヴィンテージであり、その一貫した品質の高さは、卓越したテロワールに見合った彼らの賢明で巧みなワイン作りの妙を証明するものとなった。コラドは、ホールバンチ果汁の使い方や新樽の効かせ方に極めて長けた作り手であり、新樽や果梗をどのタイミングでどれだけ使用すれば良いかをよく心得ている(それぞれのキュヴェについての詳細は、テイスティングノートに記載した)。コラドは、それぞれの畑が自らの個性を明確に発揮することを可能とし、それ故に各々のテロワールがヴィンテージ毎に独自の表現を開花させることを可能とした。もし貴方がまだコカール・ロワゾン・フルーロのワインを味わったことがないのであれば、毎日ドメーヌ名を口に出して言ってみるか、「CLF」という略語を使うかして、まずはドメーヌ名を覚えておこう。この略語を覚えたところで、「DRC」に何らの損害をもたらすわけではないのだから。そしてコカール・ロワゾン・フルーロが2017ヴィンテージを市場にリリースした暁には、そのワインを確実に入手することだ。